シナリオについては[こちら](#シナリオとは), テストの流れについては[こちら](#テストの流れ), 主な機能については[こちら](#主な機能), シナリオファイルの記述方法については[こちら](#シナリオファイルの記述方法)を参照してください。
1. 当プラグインを導入する
2. テスト対象のプラグインの jar にシナリオファイルを埋め込み, ビルドする
3. テスト対象のプラグインを導入する
4. シナリオが発火し, テストが開始される(構成による <- 後述)
5. 開発者が, コンソールでテストの結果を確認する
6. 開発者が, テストの結果を修正する
シナリオテストプラグイン(名前候補:Scenamatica, 以下 当プラグイン)は, PaperMC プラグインのシナリオテストを自動化して高度な支援を提供します。
当プラグインを導入したサーバを用意し, テスト対象プラグインにシナリオファイルを置くことで, 自動化したテストを作成します。
シナリオファイルは, 現時点で2つの配置場所を考えています:
1. `plugins/Scenamatica/scenarios/<プラグイン名>/` に配置する
この場合, テスト対象のプラグインにシナリオファイルを埋め込む必要がなく, jarの軽量化に繋がります。
ですが, シナリオファイルの管理やアップデートがめんどうくさくなるでしょう。
2. テスト対象のプラグインの jar にシナリオファイルを埋め込む (ぺやんはコチラを推します)
この場合, テスト対象のプラグインにシナリオファイルを埋め込む必要があり, jarが肥大化する必要があります(Profile で切り替えができると思います).
メリットとしては, シナリオファイルがプラグインに同梱されるため, アップデートが簡単になります。
また, プラグインと同じリポジトリで管理できるため, プラグインの開発者はシナリオファイルの管理を気にする必要がありません。
シナリオとは, テスト対象のプラグインの機能をテストするための流れの集合です。
シナリオは, テスト対象のプラグインの機能を発火させるための動作 (Action),
その動作が正しく実行されたかを検証するための動作 (Assertion), およびそれらの動作を実行するための環境の定義 (Context) からなります。
シナリオファイルの具体的な記述方法およびプロパティの一覧については, [シナリオファイルの記述方法](# シナリオファイルの記述方法) を参照してください。
シナリオテストは以下の流れで進行します。
1. テスト対象のプラグインを導入する
2. レビュワーがテスト開始をトリガする
3. 当プラグインが, シナリオに基づいてテスト対象のプラグインの特定の機能を発火させる
4. テスト対象のプラグインが, その機能を実行 (Execution) する(eg. プレイヤーにメッセージを送信, アイテムを与える, ブロックを設置する ...)
5. 当プラグインが, シナリオに基づいて, その機能が正しく実行されたかを検証 (Assertion) する
6. ステップ 5 で検証に失敗した場合, テストは失敗となりテスト対象のプラグインの開発者に通知される
7. 4-6 を繰り返す。
8. すべてのシナリオが成功した場合, テストは成功となりテスト対象のプラグインの開発者に通知される
+ すべての Assert が成功する
+ 1つ以上のシナリオの Assertion が失敗する
+ 現在待ち受けている動作よりも先に, 後述された動作が発生する
+ シナリオの実行中にエラーが発生する
+ シナリオの実行中にタイムアウトが発生する
+ シナリオの実行中にプレイヤーがログアウトする
当プラグインは, テスト対象のプラグインの機能を発火させるために, 任意数の疑似プレイヤを生成します。
Bukkit の Player インターフェースを実装した疑似プレイヤは, 通常のプレイヤとして認識されます
疑似プレイヤ及び BOT を追加するツールとして[mineflyer](https://github.com/PrismarineJS/mineflayer)が挙げられます。
ですが, 当プラグインは以下の点で mineflyer と異なります。
+ 外部との通信を行わない
PaperMC をインジェクションしサーバ内のみで完結するため, 外部とのパケットの送受信を行う必要がありません。
+ 必要数のクライアントを準備しなくてよい
[mineflyer](https://github.com/PrismarineJS/mineflayer)は, 人数分クライアントで準備する必要があります。
当プラグインは, 上記の通り内部で完結するためその必要はありません。
疑似プレイヤ及び通常のプレイヤに対して, 任意の動作を行わせられます。
例えば, プレイヤに対して, メッセージを送信させたり, アイテムを使用させたり, ブロックを設置させたりできます。
対応する予定の動作については, [こちら](#対応する動作の一覧)を参照してください。
疑似プレイヤ及び通常のプレイヤに対して, 任意の動作が行われるのを待ち受けます。
タイムアウトを設け, その時間内に動作が行われなかった場合は, そのテストは失敗になります。
また, 後に定義された動作が先行して起きた場合にも, そのテストは失敗になります。(予定)
対応する予定の動作については, [こちら](#対応する動作の一覧)を参照してください。
テストが終了した際に, ワールドの状態や, エンティティの状態を元に戻します。
コスト無茶苦茶高いです。(ブロックやエンティティの状態を記録する必要があるので...)
シナリオファイルは, YAML 形式で記述され(Java と迷ってます), 拡張子`.yml` または `.yaml` を持つ必要があります。
シンタックスシュガー重視で開発する予定です。
(未完成・各プロパティの説明は後述された[こちら](#シナリオファイルのプロパティ)を参照してください)
以下の例では, 「プレイヤが死んだときに豪華にするプラグイン」のシナリオ記述例です。
テスト項目:
+ 発火:PseudoPlayer1 が, PseudoPlayer2 によって殺される
+ 検証:PseudoPlayer1 のスコア「kill」がインクリメントされる
+ 検証:PseudoPlayer2 に個人メッセージ「PseudoPlayer1 によって殺されました!」が送信される
+ 検証:サーバ全体にブロードキャストメッセージ「PseudoPlayer2 は PseudoPlayer1 によって殺されました!」が表示される
+ 実行:PseudoPlayer2 がリスポーンする
+ 検証:PseudoPlayer2 がスペクテイターモードになる
```
シナリオの人間が読みやすい名前です。
シナリオが発火する条件を定義します。
すべて省略する場合でも, 実行するには `type: trigger_manual` を指定する必要があります。
シナリオの中で使いまわすスキーマを定義します。
スキーマは, どこでも `$ref` で参照できます。
シナリオを実行するために必要なプレイヤーや, ワールドの状態を定義します。
シナリオの実行内容を定義します。
シナリオが発火する条件を定義するための構造体です。
シナリオが発火する条件の種類を指定します。対応する動作はシナリオの定義と同じですので, [こちら](#対応する動作の一覧) を参照してください。
条件の詳細を指定します。動作によっては必須です。
シナリオが発火する前に実行するシナリオを定義します。
シナリオの中で使いまわすスキーマを定義するための構造体です。基本的になんでも入れられます。
シナリオを実行するために必要なプレイヤーや, ワールドの状態を定義するための構造体です。
シナリオに実行な疑似プレイヤーの数または, それらの定義を指定します。
シナリオに必要なワールドの定義を指定します。
シナリオの実行内容を定義するための構造体です。
シナリオの動作を指定します。
シナリオの動作の種類を指定します。対応する動作は, [こちら](#対応する動作の一覧) を参照してください。
動作の詳細を指定します。動作によって異なり, 必須の場合もあります。
各動作のプロパティは, `with` に指定します。
Bukkit のイベントを発火させたり, 発生を検証したりします。
一応, すべてのイベントに対応するつもりです。
基本的には, これだけですべて検証できるはずですが, シンタックスシュガーとして, もっと詳細な動作を定義します。
イベントの完全修飾クラス名を指定します。 Bukkit 標準のイベントの場合は, パッケージ名は省略できます。
コマンドを実行したり, 実行されたことを検証したりします。
実行するコマンドを**正規表現で**指定します。
コマンドを実行するプレイヤーを指定します。省略した場合は, コンソールから実行されます。
サーバ全体にブロードキャストメッセージを表示したり, 表示されたことを検証したりします。
表示されるメッセージを指定します。
プレイヤーに個人メッセージを送信したり, 送信されたことを検証したりします。
送信されるメッセージを指定します。
プレイヤーにチャットメッセージを送信したり, 送信されたことを検証したりします。
送信されるメッセージを指定します。